ゴッホ~最後の手紙~

先日、久しぶりに映画館に行きました。見た映画は「ゴッホ~最後の手紙~」
http://www.gogh-movie.jp/

「ゴッホのタッチを再現しながら描かれた”動く油絵”」という斬新な取組でゴッホの死の謎に迫っていく物語ですが、ぐっと引き込まれる映画でした。
おそらくゴッホが見ていたであろう、感じていたであろう世界の見え方で彼の晩年を追体験していくという体験は非常に興味深いものでした。

僕がアルル、パリ、オーヴェールを訪れてもおそらく見えないであろう世界、光のありようをこの映画で見ることができたのだろうという気がしました。

僕はかねてから音楽や絵画などの「天才」と言われる人の世界の見え方に興味があったのですが、「彼らの描いた世界が動く」ということによってその世界に入り込めたことは、それがたとえ擬似的であったとしても大変素晴らしい体験でした。
僕の見ている風景と、「天才」と呼ばれている人に見えている風景はおそらく異なっているのではないかと思っているのですが、彼に見えている世界は今の僕たちと同じように悪意や絶望や勘違いに満ちていようとも(もちろん希望や穏やかさや善意も同じようにありますが)僕が見ている世界より随分と柔らかいものではなかったかと感じます。

ゴッホの描く人物や世界に感じられる力強さの中にある優しさや暖かさ、そして悲しみは彼の世界では可視化されており、それを絵画で表現しているのではないかという気がします。

この映画の監督のゴッホの絵を動かし物語を作ろうとした発想とそれを実際に作り上げた行動力はまったくもって驚くばかりです。
思い出してはウーンと考えてみたりニヤニヤしたりしてしまういつまでも考えさせられて得した気分になる映画でした。

昭和の町のバイローカル

明日11月5日(日)、昭和の町のバイローカルというイベントが西田辺の近くの長池公園にて開催されます。昨年までは4月29日の昭和の日に「どっぷり昭和町」というイベントと同時開催されていたのですが、今年は分かれて秋に開催となりました。
 昭和の町のバイローカルとは「(大阪の昭和町界隈のよき商いを応援する市民発のムーブメント。)公式twitterより」とのことで、地物のモノ、デザインを優先して使うことによって地域の雇用や豊かなコミュニティーを育むための取り組みだそうです。
 2年ほど前に僕たち夫婦が昭和町界隈住人になったばかりの頃、商店街の花屋さんにバイローカルのポスターが貼ってあってそこに今と同じような出店者マップがあり、近所の情報(僕たちが好むようなお店などの)がほしかった僕たちは思い切って「ポスター余ってたらください」と声をかけたのを覚えています。
 大手チェーンや大型店が色々な場所にどんどん出店して便利にはなったんだろうけどどこも画一的で同じような街や駅前になっていきつつある日本。だけど昭和町界隈は比較的個人店も頑張っているように感じました。だから「微力ながらも近くの商店街とかよさそうな個人店から購入していこうね」と夫婦でよく会話していました。
 そんな折「バイローカル」の存在を知り、いい運動をされているなぁ、と思ったものです。地元で買って地元を応援する。きちんとしたものづくりをしているお店を応援し、みんなと共有する。自分の好きなお店を点で押さえるだけではなく、別の人の好きなお店も情報として取り込み、点と点をつなげて面にしていく。そして自分たちが住んでいる町を自分たちで盛り上げていく、という一連の流れを形にし、実行されていることに素直に感心しました。実は上から目線で「そうそう、こういうこと大事やんなぁ」と偉そうに思ったことをココで謝ります、すみませんでした。
 そんな2年越しの僕の思いが伝わったのか、縁あって明日の昭和の町のバイローカルにジェラート屋オオジとして参加することになりました。とてもワクワクしています。カップ詰めのジェラート沢山と木の商品を少し持っていきます。今から明日の準備をぼちぼちと始めることにします。
 では、明日長池公園でお会いしましょう。